機械学習(AI)
機械学習(AI)を適用して寄付をしてくれる支援者の自動セグメンテーションを実現した導入事例を紹介いたします。
顧客
国際的な人道支援NPO
現状の課題
これまでマス・マーケティングを行って来たが、マーケティングを効率化するために、ターゲット・マーケティングに転換したいと考えていました。
しかし、ターゲット・マーケティングを行うにあたり、支援者のセグメントをどのように定義すれば適切であるかが分からないという課題を抱えていました。
また、寄付してくれそうなセグメントに対してどんなプロモーションを仕掛ければよいかも分からないという課題もありました。
目標
コンバージョン率(メッセージを届けた人が実際に寄付してくれる比率)を改善するようなセグメンテーションを自動化することが目標でした。
進め方
以下のようなステップで進めました。
データ収集
既に存在していた人口統計データ、寄付の方法や金額などのデータ、寄付に結びついたプロモーションについてのデータに加え、日付別の履歴、取引タイプ、1回当たりの取引額の最大/最小/平均、累積の取引金額、広告チャネル数、などを追加することで、分析に寄与するデータを整備しました。
データ分析
機械学習(AI)を利用したデータ分析として顧客を分類するために「クラスター分析」を適用し、顧客の分類を自動化しました。
その結果9つのクラスターに分類されました。住んでいる地域や年齢層、寄付の経験などを切り口にクラスターを分けています。9つのクラスターでは、以下のグラフに示すように、寄付に至るまでのプロモーションや寄付行動に明らかな差異が見られます。
分析結果の評価
以下のような特性があることが判明しました。
・最大のクラスターは支援者全体の33%を占めるが、取引金額は最小である
・法人による寄付がもっとも金額が大きい。
今後の計画
顧客のクラスターをプロモーション方法とコンテンツを関連付けて、見込客(支援者)に優先順位を付け、優先順位の高い支援者にアプローチを図る計画です。