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市民開発とDynamics 365 Business Central(2)

市民開発とDynamics 365 Business Central(2)

Dynamics 365 Business Central(以下、D365BCと略す) などERPの導入自体としても市民開発を取り入れていく必要があります。D365BCの導入において市民開発が行えると思われるところについて考えてみましょう。

【帳票の作成】

最も市民開発を行い易いところとして帳票の作成があります。ここでいう帳票とは、顧客に発行する注文請書や納品書、請求書、仕入先に発行する見積依頼書や注文書などの伝票類を指します。

これらの帳票は当然、D365BCの標準機能として用意されていますが、顧客に指定された書式で出力しなければならない、従来と同様の書式で出力したい、あるいは標準の帳票では出力したい項目が足りていない、などの要求がある場合に、従来は開発を請負って作成していました。

これを市民開発にする方法として、Wordを用いたカスタムレポートレイアウトの機能を利用する方法があります。Wordで書式を作成し、その書式のデータ項目部分にD365BCのテーブル項目を当てはめた設定を行うことで、ユーザーが求める書式での帳票作成ができるものです。

帳票作成のイメージを以下に記載します。D365BCのテーブル項目が英語名でありますが、慣れれば容易に分かります。最初は導入ベンダーの支援をほんの少し受ければ十分にユーザーで可能です。



上記のサンプルは2頁構成になっており、1頁目が注文書、2頁目が自社向けの納品書を出力するように書式を作成したものの頭の部分です。複数頁でセットとなるような帳票でも作成できます。

【レポートの作成】

レポートの作成も市民開発がし易いところです。ここでいうレポートとは、ERPに蓄積されたデータを加工して出力する管理レポート類のことです。

D365BCにも一連の管理レポートは標準機能で用意されていますが、固有のデータを対象に個別の加工を行う管理レポートを作成する要件がある場合は、従来は開発を請負って作成していました。

最近では、Power BI を用いてユーザー自身で作成していただくことが、多くなって来ています。元々、BIツールはEUCツールとして発展して来たものですので、ユーザーが使いこなせるものです。

上述しましたように、帳票やレポートの作成を市民開発で行えば、ERP導入費用の中の開発費用を抑えることができるのです。

 



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