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業務要件をいかに標準機能に落とし込むか

業務要件をいかに標準機能に落とし込むか

ERPの導入では業務要件に対してERPのFit&Gapを行った結果、Gapへの対応でアドオン開発になることが結構あります。アドオン開発が増えるとその分の工数が増えるばかりか、導入期間も長くなり、全体のERP導入コストが膨らみます。したがって、導入期間、導入費用、さらには維持管理の観点のいずれからもアドオンを減らして導入したいわけです。

では、どのような業務機能要件がアドオン開発になりやすいのでしょうか。ERPでアドオン開発になりやすい業務要件は、次の通りです。

① インタフェース

ERPの以外のシステムとの間でデータ授受を行うインタフェースについては、ほとんどアドオン開発での対応が必要になります。アドオン開発の削減は難しい箇所です。

② 帳票

一般的に帳票はアドオン開発の対象になりやすいものです。顧客や仕入先など社外に提出するいわゆる対外帳票については、顧客から書式が指定されるなどアドオン開発が必要なものがほとんどとなります。しかし、社内向け帳票については削減の余地があります。

③ 業務機能

業務機能要件でGapとなる場合の対応について、アドオン開発になるか否かは個々の要件の内容次第です。

 

アドオン開発を減らす施策

アドオン開発が増大しないような施策としては、いくつか考えられます。

(1)ソリューション力のあるERPコンサルタントや導入ベンダーの採用

業務知識と製品知識があるのはもとより、さらにソリューション力のあるERPコンサルタントを採用することです。ソリューション力とは、ユーザー要件を正しく理解してその要件をERP製品でいかに実現できるかを考えられる能力のことです。ERP導入ベンダー選びはソリューション力が高いかを見極め慎重に行うことが必要です。

(2)テンプレートの採用

テンプレートとは、ERPの標準機能では実現できない普遍的な業務機能について、ERPベンダーがアドオン開発してERPの付加機能として準備して、販売提供するものです。ERPの標準機能で対応できなくてもベンダーのテンプレート機能にあれば、開発することなしにそれらを導入すればすぐに使用できます。したがって、ERP導入の際は、導入ベンダーのテンプレートの適用が必要です。

(3)社内帳票を減らす

帳票の中でも社内向け帳票は、アドオン開発にならないようにすることが最も取り組みやすい施策です。当然のことながら、ほとんど使用されることのない帳票はまずは廃止し、その上で標準機能、テンプレート機能、の他でカバーできないかを判断します。弊社のこれまでの経験では、次のような手段で社内向け帳票の多くについてアドオン開発を回避してきました。

・ 照会画面での代用・・・照会画面を有効に活用し必要に応じてExcelに出力する

必要な時に必要な情報を参照するというのがERPの本来の使い方です。帳票を出力して用意しておくというのは、ERPにそぐわない考え方です

・ Power BI などのBI機能で対応・・・ユーザー自身が帳票を作成する

(4)インタフェース開発を効率化する

外部インタフェースについては何らかの開発が避けられない部分ですが、開発の工数や負荷を軽減する方法が考えられます。クラウドERPの連携機能を利用して、ローコード/ノーコード・ツールと連携してインタフェース開発を行う方法です。弊社が扱っている Dynamics 365 Business Central では、Power Automate と連携ができPower Automate のデータアクセス機能やフロー制御機能を利用してインタフェース機能を効率的に作成することができます。

いずれにしても弊社のように経験豊富でソリューション力の高いERP導入ベンダーの採用がキーとなるといえます。

詳細は、ダウンロード資料「業務要件をいかに標準機能に落とし込むか」(BizAppチャンネルにも掲載)をご参照ください。



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